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制限行為能力者(成年被後見人)について|宅建試験

宅建(民法)

成年被後見人の定義

精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況(常にまったくない状況)にある者を指します。

一定の者(本人・配偶者・四親等内の親族・保佐人・ 補佐監督人・検察官)の請求で、家庭裁判所より後見開始の審判を受ける必要があります。

そのため、勝手に成年被後見人になることはできません。(よくひっかけ問題の選択肢で出題されています)

どんな人?

成年被後見人と聞くと聞き慣れない言葉で難しく感じるかもしませんが、簡単に言うと、例えば重い認知症の人などがこれに該当します。

認知症レベル(高)

POINT

成年被後見人>被保佐人>被補助人

成年被後見人の法律行為

成年被後見人が完全に有効な法律行為を行うためには、成年後見人が代理で行う必要があります。

ただし、居住用の建物やその敷地を売却・賃貸・賃貸借契約の締結、賃貸借契約の解除、抵当権の設定やこれらに準ずる処分をする場合には、家庭裁判所の許可を要することとしています。

万が一、成年後見人が悪い人だった場合に、自分が住んでいる建物が勝手に売られたりすることがあれば成年被後見人が住む家がなくなってしまうからと考えると覚えやすいです。

取り消し

成年被後見人が自ら行った行為は取り消すことができます。つまり一人で(単独で)、法理行為を行うことはできません。また、成年後見人の同意を得て行った行為も取り消すことができます。

ただし、例外もあります。

例外規定

日常品の購入や日常生活に関する行為は成年被後見人であっても、行為能力を有しています。 難易度の低い簡単な事については、残存能力の活用や自己決定の尊重のためにも自ら行えるように規定されています。

未成年者との違い

法定代理人である成年後見人は代理権・取消権・追認権はありますが、同意権はありません。

理由としては、成年被後見人は成年後見人からの同意を得たとしても、それ通りに行動ができない可能性が高いためです。そのため、成年後見人の同意を得て行った行動でも取り消すことができます。

過去問/出題のポイント 

このケースでは、未成年後見人と絡めて成年被後見人の知識を問う形で出題されていて、制限行為能力者の幅広い知識が求められます。

後見人制度に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 成年被後見人が第三者との間で建物の贈与を受ける契約をした場合には、成年後見人は、当該法律行為を取り消すことができない。
  2. 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却する場合には、家庭裁判所の許可を要しない。
  3. 未成年後見人は、自ら後見する未成年者について、後見開始の審判を請求することはできない。
  4. 成年後見人は家庭裁判所が選任する者であるが、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限らない。

 正解は4です。