宅建パス

宅建受験者のための解説ブログ(民法改正対応済)

【スポンサーリンク】

保証債務について|宅建試験

宅建(民法)

保証債務とは

主たる債務者の債務を、保証人が代わりに履行することをいいます。

例えば、借金をしている人がいた場合に、その人(債務者)に変わって保証人が借金を肩代わりしてあげるようなケースが該当します。

図にすると、以下のようなイメージとなります。

保証債務の関係者

保証人

保証人の要件

保証人は主たる債務者の債務を保証するため、当然ながら主たる債務者の存在が必要で、債務が消滅すれば、保証債務も消滅します。これを付従性といいます。

また保証人は債権者との保証契約が必要となります。

なので債務者がNOといっても債権者がYESといえば、保証契約は締結することができ保証人となることができます。

なお保証契約は、保証人か否かのトラブルも多く、慎重に判断をする重要性が高いため、書面か、内容が記録された電磁的記録で契約を締結しない限りは、効力が生じることはありません。

保証債務の範囲

保証債務は、元本だけではありません。他にも、利息や違約金、損害賠償、その他主たる債務に従たるすべてのものを含みます。

例えば、賃借人の保証人で、賃料不払によって賃貸借契約が解除された場合に、賃借人が目的物の返還債務を履行せずに、賃貸人に与えた損害の賠償債務についても保証する責任があります。

ただし、保証人の債務が主たる債務者以上に重くなることはありません。

保証債務の性質

付従性

主たる債務者に生じた事由は、原則として保証人にも同じ効力を及ぼす性質があります。これを付従性といいます。

しかし、保証人に生じた事由は、債務を消滅させる事由以外は、その効力が主たる債務者に効力が及びません。

債務を消滅させる事由とは例えば以下があります。

  • 弁済
  • 代物弁済
  • 相殺
  • 更改

随伴性 

主たる債務が債権譲渡や転付命令などで第三者に移転した場合、保証債務もそれとともに移転する性質があります。これを随伴性といいます。

保証債務だけでなく、担保物権でも同様に性質が認められています。 

補充性 

主たる債務者が債務を履行しない時に、初めて保証人が債務の履行をすることとなります。これを補充性といいます。

催告の抗弁権

保証人は、債権者から主たる債務者に催告せずに直接保証人に請求をされた場合に、「まず主たる債務者へ催告してください」と主張する権利があります。

この権利を催告の抗弁権といいます。

検索の抗弁権

また債権者が催告をした後であっても、債務者へ債務者の弁済能力や債務執行が容易である場合は、「まず主たる債務者の財産から債務を執行してください」と主張することができます。

この権利を検索の抗弁権の抗弁権といいます。

※抗弁権とは

主張する(言い返す)権利です。

POINT保証人は催告の抗弁権と検索の抗弁権を有するが、連帯保証人は有しません。

連帯保証

主たる債務者と連帯して債務を保証することを、連帯保証といいます。

保証人と同様の性質を有しますが、催告の抗弁権と検索の抗弁権を有していないため、債権者から連帯保証債務の履行を請求された場合は、直ちに履行しなければなりません。

また、連帯保証人に生じた事由は、一定の事由では、主たる債務者に効力が及びます。

  • 弁済
  • 代物弁済
  • 相殺
  • 更改
  • 混同
※連帯保証には、連帯債務の絶対効の規定が準用されています 

共同保証

以下、保証人がCとDのように複数の保証人がいる保証契約のことを、共同保証といいます。

共同保証の関係図

共同保証で通常の保証人の場合は、分別の利益があります。つまりCとDはそれぞれ均等の金額を負担します。

上記のケースでは、仮に1,000万円の保証債務がある時はCとDで500万円ずつを保証することになります。

一方で、連帯保証人の場合は分別の利益を有しません。そのため債権者は、C・Dのどちらか一人に全額の請求をすることができます。 Cが全額払った場合は後でDに求償権を行使することができます。

過去問/出題のポイント 

過去問では、保証人の要件や性質・連帯保証人との違いについて出題されています。

保証に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. 保証人となるべき者が、主たる債務者と連絡を取らず、同人からの委託を受けないまま債権者に対して保証したとしても、その保証契約は有効に成立する。
  2. 保証人となるべき者が、口頭で明確に特定の債務につき保証する旨の意思表示を債権者に対してすれば、その保証契約は有効に成立する。
  3. 連帯保証ではない場合の保証人は、債権者から債務の履行を請求されても、まず主たる債務者に催告すべき旨を債権者に請求できる。 ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、又は行方不明であるときは、この限りでない。
  4. 連帯保証人が2人いる場合、連帯保証人間に連帯の特約がなくとも、連帯保証人は各自全額につき保証責任を負う。

正解は2です。

保証契約は、口頭では成立しないので、誤りとなります。正しくは、保証契約は、書面または内容が記録された電磁的記録で契約が必要となります。